
株式投資、FX、不動産投資など、さまざまな投資を自ら実践してきた医師が語る、不透明な時代を生き抜くためのお金の知識。本連載は、現役の医師で、大見医院院長の大見貴秀氏の書籍『失敗から学び続けた、資産家ドクターの投資術』(クロスメディア・パブリッシング)より一部を抜粋し、医師に最も適している資産形成法を教えます。※「医師×お金」の総特集。GGO For Doctorはコチラ
株式投資のメリットとデメリット
資産形成の方法はいくつかあります。最も一般的なのは、株式投資でしょう。医師の中にも、株式投資をしている人は多い印象です。
株式投資とは、株式会社の活動に資金を出し、その証明書として「株式」を受け取る投資のことです。株式会社は企業活動をするために株を売り出します。その株を買うわけです。
株式投資のメリットは、企業の業績や景気変動によって大きな収益が期待できることでしょう。企業の活動次第によって、その会社の株価は上昇や下降します。買ったときの値段より高くなったときにその株を売れば、それだけ利益を得ることができるわけです。
また、株主になると、その会社から配当金を受けたり、株主優待などさまざまな特典を受けたりすることができるという、付帯的なメリットもあります。
さらに、インフレに強いのも株式投資のメリットです。株価は物価と連動して上昇する傾向があるので、預貯金や現金保有よりも効果的な資産運用だということができます。
ただし、株式投資にはデメリットもあります。それは、企業業績や景気変動によっては投資額がゼロになるリスクがある、ということです。株を持っていた会社が倒産したら、投資したお金は戻ってきません。
また、株価は常に目まぐるしく変動するので、その動きを見守っていなければなりません。自分の持っている株が値上がりすればうれしいですが、値下がりすれば気分が落ち込みます。そうした相場の流れに振り回されると、精神的なストレスがたまることになります。
このように、株式投資にはメリットもデメリットもありますが、結論からいうと、医師には向いていない投資法だと思います。なぜなら、相場の動きが気になって、医師の仕事に集中できなくなるからです。忙しい本業の合間、定期的に数字を確認し続けるのは、なかなか難しいと思います。本業がおろそかになるような投資なら、やらないほうがいいのです。
投資信託のメリットとデメリット
株式投資とともによく語られているのが、投資信託です。
投資信託とは、投資家から集めたお金を一つの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品で、その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みの金融商品のことです。
資金を信託会社に預けて、その運用をプロに任せるわけです。株式投資と違って、自分でいちいち相場の動きを追いかける必要がないので、手間が省けます。資金は複数の運用先に投資されるので、一つの銘柄が値下がりしたら大きな損失を被るといったリスクを避けることができます。

毎日、診察しながら相場チェックはできない。
また、少額の投資で始められるのも投資信託のメリットです。株式投資はある程度まとまった数量でなければ、株を買うことはできませんが(ミニ株などはあります)、投資信託なら 1 万円からでも投資が可能です。
とはいえ、運用をプロに任せるのですから、それなりの手数料がかかります。少額の運用だと、投資した金額よりも手数料が高額になることがあるため、解約時には元本割れのリスクが生じます。
さらに、投資信託のデメリットとしては、株式投資と同じように、運用成績は市場の動向に左右されるので、価格変動や金利変動などのリスクがあるため、元本の保証はありません。現在では、デリバティブを利用したハイリスク・ハイリターン商品もあり、株式投資以上にリスクのある商品も存在します。
そのうえ、投資信託にはたくさんの商品があるので、粗悪な商品に引っかからないよう注意が必要です。プロに任せているから安心という訳でもないのです。やはり、自分自身で運用の状況をきちんとチェックしておかなければいけません。手間がかかるという意味では、投資信託も忙しい医師には向かない投資だといえるでしょう。
FX、外貨預金の メリットとデメリット
FX、外貨預金という投資法もあります。
FXとは、「ForeignExchange(外国為替証拠金取引)」の略で、外国の通貨を買ったり売ったりして差益を得る投資法です。たとえば、1ドルが100円のときに10万円で1000ドルを買って、1ドルが110円になった時点で売ると11万円、1万円の利益が得られることになります。
FXは、少ない資金で大きな投資ができるレバレッジ効果を利用できます。レバレッジ効果とは小さな力で重いものを動かす、てこの原理になぞらえ、少ない資金で大きな収益が期待できる効果のことをいいます。これが、FXの大きなメリットです。現在、FX会社のレバレッジは最高25倍となっているので、自己資金が4万円でも100万円分の投資ができることになります。
ただし、そのレバレッジ効果が逆に大きな損失をもたらすリスクもあります。なぜなら、25倍のレバレッジ効果を利用できるということは、損失割合も25倍になる可能性があるということだからです。
FXは為替レートの差を利用する取引です。為替レートは刻々と変化するので、相場を常に見ている必要があります。FXは土日を除き24時間いつでも取引ができますが、相場は夜と朝に動くことが多いので、医師が激務の仕事を終えてそれに夢中になると、翌日の仕事に差し障りが出てくる恐れがあるでしょう。
FXとは違いますが、外国の通貨を利用した投資として外貨預金という方法もあります。外貨預金とは、日本のお金ではなく、外国の通貨で預金をすることです。一般的に外国の通貨で預金したほうが、金利は高くなる傾向があるので、日本円で預金するより有利なのです。
また、1ドル=100円のときに1万ドル(100万円)預けたとします。その後為替レートが1ドル=110円になったとしたら、預金は日本円に換算して110万円になり、このとき払い戻しをすれば10万円の利益を得ることになるわけです。
しかし、為替レートが1ドル=90円になったとしたら、預金額は日本円に換算すると90万円で、10万円の損が出たことになります。
このように、外貨預金はFXと同じように、為替レートによってその価値が変化するというリスクがあります。さらに円から外国通貨に換えるとき、外国通貨から円に換えるときなど、外貨預金の取引には手数料と税金がかかりますので注意しなければいけません。
医師として働きながらの投資を行う難しさ
ここまで述べてきた株式投資、投資信託、FX、外貨預金、これらの投資を私もすべてやってみたのですが、長続きしませんでした。相場の変動がどうしても気になり、忙しい業務中の合間を縫って、数字を追いかけることに疲弊してしまったからです。
他の投資をしているドクターと話をしていると、数字が気になってトイレにこもってスマートフォンをチェックしたり、会議中もチラチラ見てしまうということが続き、何やっているんだろう、と急に我に返って投資をやめたという人もいるようです。
私たちは医師として“医療のプロ”ではありますが、必ずしも投資のプロではありません。株式投資、投資信託、FXなどは、銘柄選びに時間がかかるうえ、相場は日々変動するので、それを絶えずチェックしていなければいけません。
また医師として日々、勉強していく合間を縫って金融知識をつけるのも並大抵のことではなく、負担が大きいようにも思います。もちろん、趣味として投資を行っていて、十分に知識と自信があるならば、株式やFXによる投資を行うのもよいと思います。
しかし医師は金融市場が動いている時間帯に病院におり、自由に取引をすることができないことを忘れてはいけません。
大見貴秀
大見医院院長
植田幸
資産コンサルタント 宅地建物取引士 AFP(日本FP協会認定)
"外国通貨" - Google ニュース
June 02, 2020 at 03:03AM
https://ift.tt/2U1WMPl
資産家ドクター「患者を診ながら相場は見られない」 | 富裕層向け資産防衛メディア - 幻冬舎ゴールドオンライン
"外国通貨" - Google ニュース
https://ift.tt/36kIxsM
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update
Bagikan Berita Ini
0 Response to "資産家ドクター「患者を診ながら相場は見られない」 | 富裕層向け資産防衛メディア - 幻冬舎ゴールドオンライン"
Post a Comment