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【ワシントン時事】バイデン米大統領(81)は8日の緊急記者会見で、機密文書持ち出し問題に関する特別検察官の報告書で「記憶力にかなりの制限があった」と記載されたことに、強い口調で反論した。だが、高齢不安を払拭しようと臨んだにもかかわらず、外国の国名を言い間違える失態も。再選を目指す大統領選を11月に控え、逆に波紋をさらに広げかねない会見となった。
「バイデン氏、記憶力に限り」 米検察が異例の指摘、大統領選に打撃
「私の記憶力に問題はない」。バイデン氏は会見で、報告書への怒りをぶちまけた。政権に批判的な保守系メディアの記者が「大統領職を続けるのか」と質問を浴びせると、「私の記憶力があまりに悪いので、あなたに質問させてしまった」と挑発してみせた。
特に強く反論したのは「長男のボー氏がいつ死去したかも思い出せなかった」とする報告書の記述に対してだ。「一体どうしてそんなことを言えるんだ」と語気を強め、命日に毎年礼拝を欠かさないことを強調。「率直に言って(検察の聴取で)その質問をされた時、大きなお世話だと思った」と不快感を示した。
報告書の公表後、野党共和党は本来の機密文書持ち出し問題ではなく、「大統領にふさわしくない」(ジョンソン下院議長)とバイデン氏の記憶力に焦点を合わせ攻勢を強めている。米メディアによると、与党民主党内でも「明らかに心配だ」と動揺が広がっている。
会見では汚名返上を図るはずが、エジプトのシシ大統領を「メキシコ大統領」と間違える場面もあった。バイデン氏は今週だけでも、フランスのマクロン大統領を故ミッテラン元大統領と混同したほか、ドイツのメルケル前首相を故コール元首相と間違えるなど、外国首脳に関連して失言を連発。今後も言い間違いのたび、高齢問題がクローズアップされることになりそうだ。
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