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「主導権は完全に露軍に移った」プーチン氏、ウクライナに降伏要求 「戦勝」へ自信深める - 産経ニュース

ロシアのプーチン大統領(タス=共同)

ウクライナを侵略するロシアのプーチン大統領が最近、ウクライナに事実上の降伏を促すなど強気の発言を繰り返している。背景には、前線で露軍が優位に立ったとの認識やウクライナ支援を巡る欧米諸国の足並みの乱れから、ロシアの「戦勝」が近づいているとの自信を深めていることがあるとみられる。

プーチン氏は先月16日、ウクライナのゼレンスキー政権が対露交渉を否定していることについて「彼らが交渉したくないならそれでいい。だが、ウクライナ軍の反攻は失敗し、主導権は完全に露軍に移った」と主張。「このままではウクライナは取り返しのつかない深刻な打撃を受けるだろうが、それは彼らの責任だ」と述べ、ウクライナは早期に降伏すべきだとの考えを示した。

さらにウクライナ全土からの露軍の撤退を前提とするウクライナの停戦条件を「法外な要求だ」と批判。「戦利品をロシアに放棄させようとする試みは不可能だ」とし、占領地域を返還しない意思を明確にした。

プーチン氏は同1日にも「紛争をできるだけ早く終わらせることを望んでいるが、それはロシアの条件に従う限りでだ」と譲歩に応じない考えを強調した。

プーチン氏はこの日、ロシアの考える停戦条件には言及しなかった。ただ、プーチン氏は昨年12月、侵攻当初からロシアの目標は「変わっていない」とし、具体的にはウクライナの親欧米派勢力の排除を意味する「非ナチス化」や、北大西洋条約機構(NATO)加盟断念を指す「非軍事化」「中立化」だと説明。停戦にはウクライナがこれらの要求に応じることが必要だとプーチン氏が考えていることは明白だ。

米シンクタンク「戦争研究所」も、プーチン氏の最終目標はウクライナを欧米から引き離し、ロシアの勢力圏下に置くことだと一貫して分析している。

プーチン氏の強気姿勢の背後には、戦場での露軍の前進があるもようだ。露軍はウクライナ軍が昨年6月に着手した反攻で疲弊したとみて、昨年秋ごろから東部で攻勢を強化。12月にはドネツク州の激戦地マリインカを制圧し、今年1月にも同州や東部ハリコフ州で集落を制圧したと主張した。

一方、ウクライナ軍は人員や砲弾の不足が深刻化していると伝えられている。ハンガリーが反対していた欧州連合(EU)の支援案は合意に至ったものの、米国でバイデン政権のウクライナ支援案が議会の承認を得られるかは予断を許さない。

ただ、ロシアが望むような「戦勝」を得られるかは未知数だ。ゼレンスキー氏は対露交渉の可能性を完全に否定している上、ウクライナ軍は現在、攻撃から防御に転じ、陣地を守りつつ露軍の損害を拡大させる戦術に移行している。軍事専門家の間では、双方とも相当期間は勝敗を決することができず、戦局は全体的に膠着状態が続くとの見方が強い。

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